HSPの人とは
HSP。
Highly Sensitive Personの略で、
「繊細な人」「敏感な気質」
と日本語訳される、気質のひとつ。
アメリカのエレイン・N・アーロン博士によって提唱された心理学用語でもあり、近年、日本でも注目されています。
(参考:ウィキペディア)
日本人では、およそ5人に1人がHSPと言われていて、日本人には多いという話もあります。
HSPの人の特徴としては、
- 誰かが怒られていると、自分が怒られているように感じてしんどくなる
- 共感力が高く、人の気持ちに敏感すぎる
- 音、匂い、触覚などに鋭敏
- 非常に慎重、塾考してから行動に移す
などなど。
もちろん、思考力が強く、感受性が豊かなど、HSPだからの強みという、ポジティブな側面も多々あります。
ただ、
この敏感な気質のせいで、日々、疲れやすいのは、
HSPの気質を持つ誰もが感じている悩みではないでしょうか。
HSPの子育て
HSPの気質を持ったママが、子育てで壁にぶち当たるのは、ある意味、予測できることかと思います。
私も、子育てで、手抜きだってしているつもりだし、夫も協力的なのに
「どうしてこんなにしんどいのだろう?」
とずっと疑問だったのですが、HSPを知って、自分もHSPの気質があると認識したら、すべてが合点がいきました。
ただでさえ心配の連続である子育て!
HSPママの場合、もう、常に心臓がばくばくするくらい、不安、心配、共感のオンパレード!
加えて、赤ちゃんの泣き声が、HSPのママにとっては、相当きつい。
ただでさえ、赤ちゃんの泣き声のトーンとは、ママが反応するトーンですが、HSPの場合、さらに追い詰められる。
「我が子の泣き声くらい、可愛く思いなさい」
と言われそうですが、可愛いとか可愛くないとかまったく別の次元で、
きついものはきついのです。
私も、赤ちゃんの泣き声は本当に辛かった。
自分も、赤ちゃんと同じくらい辛すぎて、とにかくパニックでした。
泣き声だけでなく、赤ちゃんのぐずり、笑い、スヤスヤ眠る顔、そのすべてに、感情移入しすぎて、疲れ切ってしまう。
HSPの場合、もともと他人に感情移入して共鳴する傾向がありますが、
それが、四六時中一緒にいる我が子の場合、かなり辛くなるのは明白。
加えて、道を歩けば、
「ベビーカーが邪魔にならないか」
「誰かに迷惑かけてないか」
気になって気になって。
ママ友付き合いが始まれば、ママ友の気持ちを考えすぎて勝手に深刻になる。
独り相撲と言われれば、確かにそうかもしれませんね。
「もっと肩の力抜きなよ〜」
「気にしすぎだよ」
と言われればその通りで、正論。
でもHSPの場合、その言葉だけではなかなか解決しない。
理解されない、気にしすぎと流される、人によってはHSPの敏感さをうっとおしいと思うこともあるでしょう。
HSPのママが直面する現実は、なかなか難しく、まだまだ理解されないのが現状だと思います。
HSPママが楽になるために
私も、子育てが始まってからHSPの傾向に拍車がかかり、
自分ではどうにも気持ちの収拾がつかなくなるほど疲れ切り、メンタルクリニックのお世話になったことがあります。
疲れすぎて、神経が過敏になっている、と診断を受けました。
まあ、神経が過敏で、疲れているのか、それとも疲れているから神経過敏になるのか、は謎ですが。
診察されただけ(薬は出さないけど、辛くなったらすぐにきてと言われた)だったけど、
「辛くて困ってる」
と正直に言えたこと、そして頼れる先(調子が悪かったら治療してくれる場所)を見つけたことで、結構救われました。
HSPは気質であり、基本的には直すものでもないし、治療するものではありません。
ただ、その気質からストレスをため、体調を崩してしまうことはあります。
まずは、気質を理解することが大事。
私は自分がHSPと認識したことで、
「心が休まりにくいから、無理しないのがいちばん」
と捉えられるようになりましたし、
夫も、いつも疲れ果てている私を、当初は「疲れすぎでしょ」と思っていたようですが、HSPのことを説明し、
「ふーん?よくわからないけど、疲れやすい気質?わからないけど、無理しないほうがいいんだね」
という感じから、ゆっくり理解してもらいました。
(HSPではない人に、いきなり全部を理解するのは酷なので、ゆっくり認知してもらえればいいかと思います)
子育てで疲れやすくて、
「甘えじゃないか」
「やる気がないだけでは」
「ママ失格」
と自分自身を責めがちですが、そんなことはありません。
心が常に小刻みに揺れ動いて、脳疲労が強いのがHSPの人の状態。
じっとしてても、疲れるんです。
子育てで、本当に、限界近くまで疲弊してしまうことも十分あるのです。
心を軽くするために
HSPママの子育ては、疲れとの戦いだ
と認識した私は、少しでも自分が、疲れにくくいられるよう、心を穏やかに、工夫をしています。
- ものが多いと混乱するので、すっきりした部屋を心がける
- とにかくモノを減らす
- 相手のペースに合わせてしまいすぎるとき、自分のペースを思い出す
- むやみに焦らない
- 調子が本格的に悪くなる前に、休憩する
心に負担がかからない環境整備、
HSPの陥りがちな疲れるクセを認識する、
意識して休む、
ということを意識しています。
無意識のうちに、相手のペースに合わせすぎてしまうので、
自分のペースを強く意識するようにしたら、
ぐっと楽になることが多くなりました。
実は、
相手のペースではなく、自分のペースを優先したら、トラブルが多くなるのでは?
と最初はビクビクしていたんです。
でもね。
大丈夫だった。
ママ友のペース(喋るペース、お誘い、とかすべて)に合わせなくても、激怒する人なんていなかったし、
子供のペース(わがまま、マイペース、癇癪)に合わせず、ある程度は
「そうなんだね」
と肯定しつつ傍観していたら、私自身が、子供のペースに合わせすぎてパニックになってイライラする時よりも、
子供は、落ち着いて自分の感情を消化するようになった。
むやみに焦らなくても、物事の時間には、だいたい間に合った。
少し遅れてたとしても、ごめんなさい、と普通に謝れば、なんということなかった。
HSPの人は、焦ったり慌てるときが、いちばん疲弊する。
焦ってやった作業も、落ち着いてやった作業も、かかる時間って、実はほとんど変わらない。(ようやく気づいた)
むしろ、慌ててやらないほうが、丁寧で、結果は良かったりする。
そんなふうに、
ちょっとずつ、
「私がドキドキして行動しなくても、なんとでもなる」
成功体験を積み重ねていったら、楽になっていきました。
HSPママは、とにかく、疲弊しながらも頑張ってしまいがち。
でも、そこまで頑張らなくても大丈夫。
自分の敏感な気質を認めながら、自分が楽になる対処法を、自分に許していくと、生きやすくなれます。
せっかくの感受性の豊かさを子育てで存分に活かしながら、しんどくなりすぎないように気をつけて、楽しいママ生活を送っていければと思います。
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